「らくらく®施肥」とは
水稲の追肥として、水田の水口から灌がい水と一緒に肥料を流しこむだけの施肥方法です。大幅な省力化、時間短縮を実現するのはもちろん、土壌吸着性に優れた「ポーラス肥料」を使用するため、地下水や河川といった環境への負荷も軽減します。
もともと、水に溶けやすい「千代田化成」の特長を活かした施肥方法として考案されましたが、サンアグロでは、その効果をより高めるために、公的機関での試験も重ねながら技術・製品開発を進めました。その成果として、「らくらく施肥」の方法を確立するとともに、その方法に最適化した「らくらく千代田」を製品化しています。
※「らくらく®」は、日産化学株式会社の登録商標です。
「らくらく®施肥」の特長
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1.省力化ができる
- 田んぼに入らず施肥できます。
- 機械散布よりも安全です。
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2.環境にやさしい
- 土壌吸着性に優れた「ポーラス肥料」を使用するため、地下水や河川といった環境への負荷を軽減します。
- 動力散布機を使用しないのでCO2排出量削減にもなります。
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3.低コスト
- 一般的な基肥一発肥料を使う場合に比べて、コストを低減できる施肥法です。
「らくらく®施肥」の使用場面
- 活着肥
- つなぎ肥
- 穂肥(幼穂形成期)
- 穂肥(減数分裂期)
活着肥、つなぎ肥の場合は、開始水位から5cmになるまで灌がい水を入れ続けてください。
穂肥以降は、流し込み開始水位から8〜10cmになるまで灌がい水を入れ続けてください。
「らくらく®施肥」の使用条件
- 灌がい水を、安定して確保できる。
- 畦畔の高さが、最低でも15cm以上である。
- 減水深が1日あたり3cm以下の水田である。
- 水口、水尻が独立している(かけ流しではない)。
- 田面の高低差が少ない(±10cm以下)。
「らくらく®施肥」の使用方法
準備
畦畔を補修しましょう。
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水位を調整。
足つぼに水がたまっている“ひたひた水”(水深1cm)程度に、水位を調整しておきます。
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中干し後は......
中干し後は前日から水を入れ、土壌を水で飽和状態にしておいてください。
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溝や亀裂を水で埋めておきます。
溝切りしている場合や田面に亀裂が入っている場合は、溝や亀裂を水で埋めておいてください。
手順
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水尻をしっかりと止めます。
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水口から灌がい水を
入れ始めます。 -
すぐに施肥せずに
5~10分待ちます。水が濁っている場合は,
水の濁りがなくなるまで待ちましょう。 -
水口から専用肥料を投入します。
1袋あたり1~2分、水量が少ない場合は
5~10分かけてください。 -
流し込み開始水位から
8~10㎝になるまで
灌がい水を入れ続けます。 -
施肥後3~4日は
落水や入水はせず、
田んぼには入らないでください。
- 複数水口がある場合は、入水しているすべての水口から肥料を投入してください。
- 一辺が150m以上の水田では、2回以上に分けて施肥してください
さらに詳しい情報は、「らくらく施肥法 かんたんガイドブック」をご覧ください。
(押すとPDFが開き、冊子を読むことができます)
「らくらく®施肥」を実演形式でご案内
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「らくらく®施肥」岡山県編
皆さまの実際の圃場に伺い、実演形式でご紹介しています。
「らくらく®施肥」をしておられる皆さまの声
「らくらく®施肥」のための商品ラインナップ
- らくらく千代田472
- らくらく千代田550
千代田化成を、らくらく施肥専用にした製品です。
千代田化成シリーズの「らくらく千代田」は、製品ラインナップページでも紹介しています。